白衣と黒のコントラスト、未触の熱が灯る夜

白衣の裾が照明をすべり、黒のパンツが静かに輪郭を結ぶ。
冷えた廊下に、ヒールの音がやわらかく刻まれ、彼女は一枚の静物画のように立ち止まる。
香るのは新しい紙と洗いたての布の匂い。
肩越しの視線は淡く微笑み、近づけば言葉よりも先に、呼吸の温度が距離を測る。
触れないまま、心だけが近づいていく。
白と黒の対比に、隠された熱がかすかに灯り、約束も名前もないまま、夜の入口で鼓動だけが揺れた。
その静けさが、次の一歩をやさしく促す。