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たまには反ロジカルシンキングも必要ではないのかな

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2000年以降、ロジカルシンキングという言葉が企業のコンサルや職場で使われるようになりました。適切な日本語はないのですが、一般的には「論理的思考」と言われていますね。「この問題に対する解決策はこれだ!」「それはこういう理由からだ!」「その理由はこれこれのデータで証明されている!」。とてもスマートですが、筆者はこの考え方をやみくもにごり押しする風潮はあまり好きではありません。

論理的!合理的!分かる!でもねぇ…

トラブってしまったり、壁にぶち当たった時、あるいは難問を抱えてしまった時、怒りや悲しみといった「感情」が論理の組み立てを妨げるというのはよくあります。カッとなって、大声で喚き散らしたり、暴力的な行為に走ったりする例も少なくありません。で、そのような感情優先で導く結果は問題の根本的な解決にならないことが多く、状況はより悪化していることがほとんどです。

こうした悲劇を繰り返さないために「ロジカルシンキング」は有効なツールだといえます。感情の高ぶりを冷まして、「何が問題か」「解決するにはどうするのがよいか」「そのためには何が必要か」と冷静に判断していきます。ひとつひとつのステップを確実にこなしていけば、一時は不快な思いをするかもしれませんが、最終的には問題がクリアされて万事めでたしめでたしです。

ですので、筆者もロジカルシンキング自体を否定はしません。むしろ考え方は大好きです。ただ、なんでもかんでも論理的、合理的に突き詰めていくだけでは、世の中のもやもやすべてが解決されるとは思えないのです。

涙を流すばかりでは前に進めないよ?!

かつて勤め先で大失敗をしでかした同僚Aさんがいました。上司は大目玉です。「いくら損失だしたと思ってるんだ!頭丸めてこい!進退伺いを提出しろ!」。まくしたてるような剣幕にAさんはいてもたってもいられず、「すみません」とだけ言い残してトイレへ走っていきました。

筆者はAさんのあまりに青ざめた顔が気になって、トイレに追いかけたのですが、そこには既に別の同僚Bさんがいて、大泣きするAさんの傍らでこう言っていたのです。

「泣いてどうなる? 涙を流すばかりでは前に進めないよ。さあ、どうリカバリするか考えよう」

うーん。マッチョ。筆者はうなってしまいました。Bさんの言うのは正論です。失敗→損失→回復のステップをたどることを薦めています。ロジカルシンキングです。でも、大泣きしているAさんの今にとってそれは必要なものでしょうか。感情の針が悲しみあるいは悔しさに振り切れている大嵐の状態で、冷静で合理的な指摘がどれだけ有益でしょうか。

筆者が思うに、このケースでは感情の針がニュートラルになるまで待つか、「ドンマイ。誰でも失敗はあるさ」と寄り添ってあげることがまず必要じゃないかと。人間の涙って何かを解決するために流すものではないと思うんですよね。ロジカルシンキングの素晴らしさは認めますが、「0か? 0でないなら1だな」みたいな二進法的論理展開は、時として残酷にも思えます。

どこか人間臭い視点を

感情だけで動き回るのはあまり無謀ですが、その逆に合理性だけ追求していくのも行き過ぎると苦しくなります。人間社会ってそんなにサクサクと割り切れるものでもないので。このケースの場合でも、本当に優れたロジカルシンキングの持ち主だったら「今Aさんに必要なのはアドバイスではなく傾聴だな」とシフトできるのかもしれませんが、付け焼き刃でロジカルシンキングの刀を振り回すと簡単に罠にはまってしまいそうな気もします。

無理、無駄、無謀の排除に向けて、ロジカルシンキングで思考を練り込んでいくのはすばらしく楽しい作業ですが、そこに介在する人間の感情というのをまったく無視してしまうと危うくなってきます。織物の縦糸と横糸のように時にスイッチオン、時にスイッチオフと慎重かつ大胆に選びながら進んでいくのが大切なのかなあとも。論理的でありながらも、一辺倒ではなく、どこか人間臭い思考というのがいいんじゃないかなと筆者は思います。

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