大きな絆創膏とブーの声、帰り道の灯に寄り添う 夕暮れ、彼女は膝に大きな絆創膏を貼り、腕にはふわふわの小さなおばけを抱えて歩く。遠くでバスがため息をつき、耳もとでは「ブー」とやさしい声が何度もこぼれる。それは脅かす音ではなく、痛みに寄り添う合図。転んだ跡がまだ熱を帯びるたび、幽かなブーが重なり、呼吸がゆっくり整っていく。街灯の光が足もとを撫で、歩幅は確かに前へ。失敗の輪郭はまだ赤いけれど、夜風はひとつずつほどいてくれる。抱きしめる白は軽く、絆創膏の下で鼓動が応える。明日が来ることを、ブーの声と灯りが静かに保証していた。 #おばけ#ぬいぐるみ#ほのぼの#ケガ#ファンタジー#夜#日常#癒し#絆創膏#街灯