白ワンピの午後、自撮りに滲むやわらかな微熱

白いワンピースに触れる午後の光が、彼女の輪郭をやわらかく縁取る。
鏡の前、スマホの画面に浮かぶ自分へ、小さく微笑みを返す。
その仕草は、誰にも見せない休憩の合図みたいだ。
仕事帰りの肩の力をほどき、深呼吸のようにシャッターが落ちる。
一枚ごとに揺れる布と髪が、今日という日の温度を記録していく。
送信先は決めていない。
ただ、今の自分を好きでいたい瞬間を、ポケットの光にそっと預ける。
白は眩しく、どこか遠い海の匂いがした。

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紙の匂いと午後を編む、窓辺の彼女の静かな時間
風に揺れる白シャツ、花影でほどける午後のひと呼吸
白シャツの彼女、花景色と静けさを分け合う午後
白衣のデスク、青い画面に滲む静かな脈拍音
夜更け、ナースデスクに揺れる灯と息の気配
黒板とマフラー、冬の教室に灯る約束の笑み
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