赤いリボンほどける秋、やわらかな午後の灯 茶の装いに赤いリボンが一滴の果実のように映え、窓辺の光をこぼす。カップの縁をなぞる指先は、まだ語られない物語の栞。息をひそめる午後、柔らかな布地が静けさを撫でる。彼女は微笑み、結び目をそっと確かめる。ほどけるか、結び直すか。心の抑揚だけが、リボンを揺らす風になる。甘く乾いたココアの香りが、時間の端をやさしく丸めた。見上げた先に、秋の雲が遅く流れる。茶色の影と赤のひかりが重なって、今日だけの色になる。名を呼ばなくても、視線は合い、約束は静かに胸に置かれた。 #お姉さん#ニット#リボン#室内#微笑み#清楚#私服#秋