真夏のプールで微笑む、ビキニと水鉄砲の午後

夏の午後、プールサイド。
二十歳を過ぎた彼女はビキニの紐を整え、水面に映る雲を確かめるように、指先で光を弾いた。
手には小さな水鉄砲。
子どもの頃の遊びを、少し背伸びした気分でなぞる。
ひとしずくが頬に跳ねるたび、笑い声が風に混じる。
遠くで蝉が鳴き、塩素の匂いが夏を連れてくる。
レンズに向かう視線はまっすぐで、無邪気さと大人びた静けさの、ちょうどあいだ。
引き金を軽く引くと、弧を描く水が陽にきらめく。
約束のように、短い午後がきれいにほどけてゆく。
彼女は肩を濡らし、次の一枚を待ちながら、目尻だけで微笑んだ。

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