深夜の交差点、彼女は静かに照準を結ぶだけ

サイレンの残響が夜気に溶け、彼女は制服の襟を正す。
冷えた銃身に指を添え、深く息を整える。
街の灯は、任務と孤独の境界を淡く縁取っていた。
引き金の手前、時間は微かに伸びる。
正義は声高ではなく、静かな決意の形で彼女の背筋に宿る。
唇の端に、誰にも見えないやわらかな微笑。
踏み出す足音が、夜のシナリオに句読点を置く。
守るべきものの重さと、胸奥の熱を携えて。
彼女はただ、狙いを澄まし、明日へと照準を結ぶ。
夜は深い。

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