白シャツの午後、梯子に腰かけて天井を見上げる
白いシャツに黒のパンツ。
脚を揃えて、古いはしごの中段にそっと腰を落とす。
天窓から差す光が肩の縁を薄く撫で、埃が細雪のように漂う。
息を整えるたび、布の皺が微かに鳴った。
もう一段、踏み出す前の小さな停留所。
仕事と夢の間で揺れる思考は、黒い線で引かれた静けさに収まり、視線は遠くの時計に触れる。
何も起きない、その予感だけが背中を支える。
モノトーンの午後、手のひらに残る木の温度。
彼女は笑わないが、次の景色を知っている。
梯子は舞台袖、日常は幕。
拍手の代わりに、光がまたひと筋落ちた。