白シャツと茶の裾、ほの甘い風にほどける午後

白いシャツに茶のスカート。
午後の光が襟もとをやさしく撫で、裾は風に細く鳴る。
淡い影がボタンの列に沿ってのび、整えられた折り目が、今日という時間の輪郭を静かに描く。
約束も告白もない帰り道。
並ぶ歩幅に呼吸が合い、紙の香りとコーヒーの余韻がすれ違う。
手帳の角が光り、信号の青が二人の横顔を一瞬だけ同じ色に染めた。
ふと視線が触れて、短い笑みがほどける。
言葉にしなくても分かる温度が、袖口から掌へと移る気がして、明日のページがそっと開かれていく。

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