翡翠色に揺れる、夜更けのひそやかな踊り子

薄明かりの部屋、翡翠の衣が空気を撫で、彼女は指先で拍を刻む。
笑みは言葉を持たないまま、床にこぼれた影と会話を始める。
旋回する度に、布は小さな風となり、見ている者の胸に涼しさを置いていく。
大胆ではない、けれど確かに甘い距離。
音の間に挟まる無音が、いちばん饒舌だ。
視線は触れず、しかし導く。
終わりの合図は、息を整える短い瞬き。
灯りが戻れば、世界は元の速さへ。
残るのは翡翠の余韻と、次の一拍を待つ静かな期待だけ。

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