夜更け、ナースデスクに揺れる灯と息の気配

透きとおるモニターの光に頬を染め、彼女は白い袖を静かに整える。
デスクに指先が落とすリズムは、どこか体温に似た鼓動。
夜勤の帳はやわらかく、開いたノートPCの画面には記録と小さな独白。
深呼吸のたびに、名もない香りが漂い、長い一日とまだ来ない朝のあいだに橋を架ける。
目を上げると、窓の外に細い月。
彼女はふっと微笑み、カップの縁に唇を寄せる。
誰も知らない静けさの中で、きょう救った数だけ、心もまた温かくなる。

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紙の匂いと午後を編む、窓辺の彼女の静かな時間
風に揺れる白シャツ、花影でほどける午後のひと呼吸
白シャツの彼女、花景色と静けさを分け合う午後
白衣のデスク、青い画面に滲む静かな脈拍音
黒板とマフラー、冬の教室に灯る約束の笑み
黒板とスーツ、彼女が綴る静かな放課後の灯
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